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第07回 ヌウアヌ・パリ

投稿者: ハワイ歩き方事務局 更新日:2007年12月07日

第7回 ヌウアヌ・パリ

●オアフ随一の怪談の名所・ヌウアヌ


無数のオアフ軍戦士が墜落死した、高さ300メートルの絶壁

「ヌウアヌ・パリの展望台」に行かれたことはあるでしょうか? ヌウアヌというのは、ホノルルのダウンタウンから、パリ・ハイウェイを10分ほど進んだ山沿いのエリアを言います。ハワイ語で「ヌウアヌ」とは「涼しい高台」を意味し、パリは「崖」。つまり、ヌウアヌ・パリとは「涼しい崖」というような意味で、展望台からカネオヘ湾やカイルアの街を一望できる崖の上に設けられてあるのです。高台とはいえ、ちょうど雄大なコオラウ山脈の切れ目になっているため、付近は風の通り道で、強風の名所としても知られています。そして、もう一つ。ヌウアヌ・パリ周辺は、実は怪談の名所としても大変有名なのです。ローカルの人たちが、「ハワイの怪談の舞台」として、まず思い浮かべるのが、このエリア。というのも、ヌウアヌはカメハメハがオアフ島を攻略した際の決戦場だった血塗られたエリアなのです。そこで、今回は、「ヌウアヌ・パリ」をテーマにお届けしましょう!

●崖下から見つかった800体の白骨


展望台にはヌウアヌでの戦いについて記した絵入りのパネルも

今から約200年以上も遡った1795年のことです。ハワイ諸島を統一し、王となる野望を抱いたハワイ島の首長カメハメハは、マウイ島、モロカイ島を傘下に治めた後、いよいよオアフ島に侵略しました。おびただしい数のカメハメハ軍のカヌーがワイキキからワイアラエまでのビーチを埋め尽くし、数千人の戦士が上陸。オアフ軍の集結する山の手へと進攻しました。まず、パンチボールの麓にあったヘイアウ(古代ハワイの寺院)で両軍が対決。やがて、カメハメハ軍はオアフ軍をヌウアヌへと追い詰めて行きました。敗色が濃くなったオアフ軍はコオラウ山脈を越えて逃げようとしたのですが果たせず、ちょうど展望台のあたりの高台に追いやられ、最後は、次々と300メートルもの絶壁から落ちて死んでいった、ということです。

当時、ハワイの戦いは槍や棍棒など原始的な武器に頼っていましたが、カメハメハ軍はイギリス人を参謀に銃や大砲まで使いこなし、オアフ軍を圧倒。ヌウアヌ・パリ展望台右上の丘の頂上には、この時にカメハメハ軍が掘った幅9メートル、深さ4メートルもの大砲用の溝が2つ、今も残されています(駐車場からは少し見えにくいですが、展望台へと向かう途中のパリ・ハイウェイから、しっかりと見ることができます)。人工的に造られたことがひと目で分かる巨大な長方形の溝なので、皆さんも近くを通る時には見上げてみてくださいね。


観光要のツアーバスも来るので、常に多くの観光客の姿が

その戦いの際、ヌウアヌの崖から落ちて死んだというオアフ軍戦士の数は定かではありませんが、約100年後の1897年にそれまでの原始的なトレイルに代わるパリ・ハイウェイが建設された時、崖下から約800体の白骨が発見されたそうです。さらに数年前、どういう訳か、展望台から高校生が転落し、奇跡的に生還したことがありましたが、その時に崖下を捜索した人々がさらに複数の白骨体を見つけたことから考えると、軽く800人を超える戦士がヌウアヌ・パリで命を落としたことは確かなようです。と言う訳で、今も崖下には、無数の白骨体が眠っていると信じられています。

●ハワイアン戦士の霊が車を止める?

そんな背景から、何かと恐い伝説が囁かれているヌウアヌ一帯。中でも一番有名なのは、「夜中に豚肉を持ってパリ・ハイウェイを走ると、車が故障する」というものでしょう。それにしても、なぜ豚肉なのでしょうか? 補足すると、豚肉というのは先史時代のハワイでは、大変な御馳走でした。ごく特別な機会に、それも男性だけが豚肉を食べることが許され、もし女性が食べると死刑になったほどの貴重な食物だったんですね。そのために、豚肉を持ってパリ越えをすると、「飢えたハワイアン戦士の霊が、豚肉を求めて車を止める」と信じられている訳なのです。


ヌウアヌ・パリの展望台は州立公園で、駐車場も完備

これを「バカらしい迷信」と、笑い飛ばす観光客は多いようですが、ハワイの人々は今もしっかり、「豚肉を車に積んでパリを越える時、まずは一部を道端にお供えしないと、車のブレーキが利かなくなったり、原因不明の故障を起こしたりする」と信じています。そう言えば、こんな話も聞いたことがあります。ある車がパリ・ハイウェイでエンストしました。車に一人だけハワイアンの青年が乗っており、他の人には何も見えないのに、ハワイアン青年には、「何人もの裸のハワイアン戦士が車にすがりついているのが見えた」ということです。

パリ・ハイウェイ完成以前から、ホノルルを越えてカイルア側に抜ける唯一の道だったのがこのルートなのです。崖っぷちを登るという大変危険なパリ越えを前に、ハワイアンはいつも道端にお供えをしたのだそうで、その慣習が今だに残っているのだという説もありますが、真相は不明。実際、今も土地の人たちはパリ越えに不安を覚えているようです。ティーリーフ(邪悪な霊から守ってくれるとハワイで信じられている、神聖な植物)片手にパリ・ハイウェイを自転車で走るおじいさんも時折出没し、名物的な存在となっています(それにしても… いくらティーリーフを握りしめていても、自転車でパリ・ハイウェイを走るなんて、危険極まりないですが)。その他にも、展望台付近には「夜中、ハワイアンの叫び声や槍、棍棒のぶつかり合う音などが風にのって聞こえてくる」「死んだ戦士たちが松明(たいまつ)を掲げて行進している」など、いろいろなパターンのコワイ噂があり、深夜の展望台に肝試しに出かけるティーン・エイジャーが後を絶たないそうです。

●2台の車に起こった不可思議な出来事


展望台の右下にはパリ・トンネルが見えます

ちなみに私の友人も、この近くで不思議な体験をした一人。ある夜、怖いもの見たさに、数人でパリ・ハイウェイをドライブしていたというAさん。山の中にポツンと一軒家の明かりがついているのを見て、とある脇道に入り込みました。家自体は何の変哲もない田舎家だったのですが、あまりに鬱蒼として暗いその小道に気味悪さを感じ、Uターンしようとしたその時。突然「バサッ!!」と音がして、かなり大きな幹が車のバンパーを直撃したそうです。一堂、慌ててホノルルに戻ったのですが、話はそこで終わりませんでした。後日、ある友人にその恐怖体験を話すと、友人が青ざめた顔で聞いたそうです。「それ、どのあたりの小道だった?」。何と、その友人も好奇心から深夜パリ・ハイウェイに出かけ、同じような小道を探索していたとか。すると、やはり巨大な木の幹が、車の上に落下してきたと言うではないですか! 詳しく聞いてみると、二人が「事件」に遭遇したのは、どうやら同じ小道だったということが分かりました。

二人とも、車に豚肉など積んではいなかったのは言うまでもありません。しかし、それでも、もしかしたらその土地に眠るハワイアンの霊が、「物見遊山の人間はさっさと出て行け!」と、警告してきたのかもしれませんね。怪談の名所に興味はありますが、やはりイタズラ半分に深夜ヌウアヌ・パリに出かけるなんて無謀な真似は、やめておいた方がよさそう。木が落ちて来るのも怖いですが、あの急カーブの続くパリ・ハイウェイでブレーキが故障、なんていう事態を考えてみただけで背筋がゾッとするのは、私だけでしょうか?

そんな私ですが(怖がってばかりもいられず)、先日、写真を撮りに久しぶりにヌウアヌ・パリの展望台に出かけました。よく晴れた暖かな日でしたが、いざ展望台に立ってみると、相変わらずの強風が吹き荒れていました。周囲には松の木に似たアイロンウッドの木がゴウゴウと轟音をたて、それが夜だったらさぞ不気味だったことと思います。しかも、展望台から下の絶壁を覗きこむと、あまりの風に後ろに押し返されるかのよう… 「展望台から飛び降り自殺を図った人が、吹き上げる強風に、元の場所に押し戻されてしまった」という笑い話を聞いたこともありますが、「もしかして、それって実話かも」と思ってしまったほどの、風の勢いでした。そんな訳で、皆さんもこの展望台を訪れる時は、ジャケットの携帯が絶対オススメです。もちろん、決して(マナプアなど)豚肉を持って行かないよう、くれぐれも注意してくださいね!

(森出じゅん)

この記事が属するカテゴリー: カルチャー, モオレロ
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