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第17回 癒しの海カヴェヘヴェへ

投稿者: ハワイ歩き方事務局 更新日:2007年12月17日

第17回 癒しの海カヴェヘヴェへ

●治癒力のこもった聖なる海


治癒能力があるとして、古来、病人やけが人が集まったハレクラニ前の海

皆さんにとってワイキキのイメージといえば、「高層ホテルの建ち並ぶ華やかなリゾート地」というものかもしれませんね。もしかしたらきわめて人工的な、本物のハワイアン・カルチャーとは無縁のエリア、という印象をお持ちの方もいるかもしれません。ところがそんなワイキキのド真ん中に、超1級の聖地があるのを御存知でしょうか? その名は「Kawehewehe」(カヴェヘヴェヘ)。強力な癒しのパワーを持つと言われる海のことで、古来病んだハワイアンが水浴びに集まったとされる、大変スピリチュアルな場所です。今回は、このワイキキの癒しの海をご紹介することにしましょう。


聖なる海は、ハレクラニホテルとアウトリガー・リーフ・オン・ザ・ビーチの前、一般にグレイ・ビーチと呼ばれる場所に広がっています。ただし聖地といっても、このコーナーの第1回目でお話した同じくワイキキの「カフナ・ストーン」のように、特別な遺物が残されているわけではありません。一見、そこには何の変哲もない遠浅の海があるばかり… ですが一帯の海には不思議なマナ(霊力)がこもるとされ、ワイキキにハワイアンが住みついたとされる大昔から、神聖視されてきたのでした。そもそもカヴェへヴェへとは、ハワイ語でズバリ「(病気の)除去」を意味します。


アウトリガー・リーフ・オン・ザ・ビーチ脇には、この海辺全体の史実を表した指標も立っています

●「許し」を象徴する海藻のレイをつけて海へ
雨が少なく風光明媚な土地柄から、現代の観光客だけでなく古代ハワイアンにも住居地として好まれ、王族の静養地でもあったワイキキ。そのためワイキキの海辺には昔から、医術を専門に司るカフナ(神官)、カフナ・ラアウ・ラパアウが多数住みついていたとされています。病人たちは、この海にリム・カラという海藻でカフナが作ったレイをかけて入り、病気の治癒を求めて過去の罪を懺悔。熱心に神に祈りを捧げたということです。原始宗教が生活と密着していた古代ハワイで病気とは、タブーを破ったり先祖の霊を辱めたり、何らかの罪を犯して神を怒らせた結果、罰として与えられるものと強く信じられてきました。そこで病人は、Kala(許し)を象徴するリム・カラのレイをつけ、海に入った… というわけです。


今なおこの海には、不思議なマナ(霊力)が漂っているのでしょうか?

この時病人はレイを輪に結ばず、半開きにして首にかけて水に浸かり、波に揺られるままにしていたそう。そしてレイが波によってはずされ、流れ去るとともに、罪が許され、病気も治る… とされていたのでした。
ちなみにこのリム・カラ、それ自体にマナが秘められているわけではないでしょうが、海辺の祭壇に捧げられたり、儀式で使われたりもする、スペシャルなレイと言えます。カフナが聖水を振り撒く時にも、ティ・リーフという植物に並んでリム・カラが使われたりも。また「ホオポノポノ」という儀式を、皆さんは御存知でしょうか? これは家族や職場など、近しいグループの中で軋轢があった時に、話し合いや告白の後お互いの許しを求めて祈る、集団カウンセリングのようなハワイアン独特の手法。このホオポノポノの一部として、祈りの後にリム・カラを皆で食べたりもします(リム・カラは一応食用ですが、硬いので、儀式的な意味で少量食べるだけのようです)。

●海底からの冷水に治癒力が?
ここまでを読んで、「何と迷信的な話」と思われた方もいるかもしれませんね! そこでカヴェヘヴェへの治癒能力につき、科学的な説があることにも簡単にふれておきたいと思います。
一度この海を、あるホテルの最上階から見下ろした時のことです。周辺の浅瀬は珊瑚礁で覆われているのに、ちょうど聖なる海とみなされるそのエリアには珊瑚礁どころか藻もなく、海底がきれいな砂地になっているのが、クリスタルのように透明な海水を通してよくわかりました。なぜそこには珊瑚礁が繁殖しないのでしょうか? スピリチュアルなパワーが溢れているから? …これには科学的なワケがあり、「付近の海底から淡水が湧き出ている」というのがその理由。地中に溜まった雨水が、この海域で吹き出しているのだそうです。


指標にはカヴェへヴェヘの癒しのパワーについての一説も…

しかもその水は、ちょうど井戸水がひどく冷たいように、海水に比べ随分ヒンヤリとしているのだそう。その冷水が、病気やケガの治療に効果があるため、一帯が「癒しの海」として有名になった、というのが一つの説です。
「海底から噴き出す淡水」というのは、近年日本でも、ヘルシーな飲料水として注目されていますね。ここハワイでも、そういった海底のスポットが何ヵ所か知られています。オアフ島では、一つがハレクラニホテル前。そしてサーフィンのメッカでもある、ノースショアのチャンズ・リーフ。もう1ヵ所、ワイアナエ・コーストにもそういった場所があります。チャンズ・リーフの岩場周辺の水は確かにヒンヤリとしていて、舐めてみると、本当に塩気のない生水。それが淡水であることを示しています。ハレクラニ前の海にもそういうスポットがあり、冷水の層を作っているようです。

それにしては、他のスポットが別に「癒しの海」なんて崇められてはいないのに、なぜカヴェヘヴェへだけが聖なる海として特別視されてきたのでしょうか? …賛否両論ありますが、やはり古代ハワイアンはこの海に、「冷水うんぬん」の科学的な根拠を超えるスピリチュアルなパワーを見出していたのだ、と私は思うのですが… 皆さんはどう思われますか?


一帯の海には、海底から吹き出した天然水が流れているとの説も

●今も水面に漂う不思議なパワー
現在カヴェへヴェへの海辺には高級ホテルが建ち並び、ビーチが大変狭くなっているため、今では数百メートルに渡り、手すりつきの遊歩道が設けられています。カフナや病人が熱心に祈りを捧げたという聖地の面影はすでになく、海で遊ぶ人々も、その海が治癒力に溢れたスピリチュアルな海であると思いもよらないのは、当然ですね。ただ、その遊歩道に立ち、透きとおったエメラルドグリーンの海水や、波にゆらゆら揺れる藻を眺めていると… 安らぎのような、何やら不思議な感慨を覚えるのは私だけでしょうか? 静かな水面を見つめているうちに周囲の喧騒、ジリジリとした太陽が頭から消え去り、神聖な気持ちすら湧き上がってくるような… やはりこの海には古来のマナが、今だ漂っているような気がしてなりません。皆さんも次のハワイではこの聖なる海にどっぷり浸かり、身も心も癒されてみてはいかがでしょうか?

(森出じゅん)

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