第2回 5月 メイ・デーはレイ・デー
●一年を締めくくる一大行事
去年、キンダーガーテンに入学した我が家の長女も、めでたくレイ・デーのデビューを飾り、正真正銘のローカルに仲間入り。演目はナント「Hawaiian Tutu… (ハワイのおばあちゃんの1日)」とかいうハワイアンソングに合わせた歌と踊り。おじいさん、おばあさんの雰囲気をかもし出すため、女の子は背中に、男の子はお腹に小さなピロー(枕)を入れて腰を曲げ、えっちらおっちら… と老人っぽく歩いてステージに出てくる姿は、5才の子供が演じるだけに何ともユーモラスでウケは上々。衣装も父兄の金銭的負担を最小限にするため、問屋でハワイアンプリントの生地を先生がまとめ買いし、それをボランティアに縫ってもらったハンドメイド。小物の麦わら帽子とレイは99セントショップ(注:ナント日本の100均がハワイにも上陸! こう名乗ってます)で調達。ロコの必須アイテム「ゴムぞうり」はもちろん持参で、一丁あがり〜! ステージも、この学校では屋外駐車場に特設会場を設置していました。その設営や飾り付けも、もちろんPTA主導の父兄ボランティアの手によるもので、こんなところにも教育現場に親の積極的参加が求められるハワイの学校事情が反映していていて、感心することしきりなのでした。ティーリーフやジンジャーの花など、舞台を飾るハワイアンフラワーもほとんどを寄付(ハイ、庭のある人は自宅から切り花を提供しなくてはなりません!)というのだから、ほんとレイ・デーのプログラムはコミュニティを抱え込んでのオオゴトな訳ですねぇ…
●ハワイの文化を吸収する絶好の機会 今年は転居に伴い、転校先の小学校でレイ・デーを迎えた長女。わたしも、「今度の学校ではどんなかな?」と、ちょっぴり興味深々で当日を迎えました。今年の衣装は自前で、「女の子はハワイアン・プリント(もしくは、それに準ずる花柄)のドレス、シャツとパンツの上下、ムームーなど手持ちの服を、男の子はアロハシャツを」というプリントが事前に配られました。プログラム自体は去年の学校とほぼ同じだったところをみると、きっと全島どこも似たような内容なんだろうと思われます。ロイヤルコートのメンバーの衣装が全員同一だったことと、ロイヤルコートによるフラが披露されたことが唯一の違いかな? 女王様などはソロ演目になっていたところを見ると、やはりフラが踊れることもロイヤルコートの「お約束」なのかもしれません。 昨今は、レイ・デーの準備にかける時間を勉強にまわそうとする動きもあり、プログラムを中止する学校も出ているらしいのですが、子供たちがハワイの文化を肌で吸収する絶好の機会でもあるレイ・デーの美しい伝統が、いついつまでも継承されることを、一人の父兄としては願ってやみません。レイ・デー万歳〜!
●5月雑記 母の日 「カーネーションはどこへ?」。ハワイでは、もっぱらフラワーバスケットやデコレーションされた鉢植え、バラの花束を贈るのが伝統。この日ばかりは「おさんどん」から解放された母たちを連れた家族連れで、レストランは一年で一番忙しい日を迎えます。 卒業式 高校・大学の卒業式は、とにかく家族総出で盛り上げるのがハワイ流。式当日に名前が呼ばれる瞬間には、手書きのサインを掲げ、大声で盛り上げるのが参加家族のオキテ。黒のガウンと角帽をまとった卒業生は、家族や友人から贈られたレイで頭まで埋まった姿で記念写真におさまります。卒業式後はパーティーを開き、ご馳走を振舞うのもロコならではの習慣。となると、該当者のいない家庭でも、なぜか「卒業パーティー」なるものへの参加機会が必然的に増える訳です。
メモリアルデー 5月最後に訪れるのがこのホリデー。3連休となるこの日をもって、ハワイにも本格的な夏到来です。由来は、戦没者の霊を弔うために設けられた祝日ですが、今では戦没者に限らず、先祖のお墓参りをするのが習慣。そう、何を隠そう、アメリカ版「お盆」がこの日なのですよ。ハワイだって、主な墓地への道路はこの日は車が鈴なりになり、フラワースタンドも沿道に出たりするんですよ! 後日談:あー、これを結婚前に知ってたら、当時、「アメリカには盆も彼岸も墓参りもない!」と、国際結婚に反対していた父親にビシッと一言いえたのにね〜。残念(笑)。 |
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