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第17回 コアロハのウクレレ・ファクトリー・ツアー

投稿者: ハワイ歩き方事務局 更新日:2006年10月07日

第17回 コアロハのウクレレ・ファクトリー・ツアー


工場ではホンの小さな傷のあるウクレレが$100引きで買えることも(写真のウクレレは展示品)

●ウクレレ作りの舞台裏を巡るツアー
コアロハのウクレレと言えば、その素晴らしい音色と比較的リーズナブルな価格設定により、ハワイ内外のウクレレ・プレーヤーの憧れの的。プロ・ミュージシャンからの評価もきわめて高く、若手ウクレレ・プレーヤーのハーブ・オオタ・ジュニアやダニエル・ホー、ウクレレ・マスターのロイ・サクマなどが、愛用していることでも知られています。ハワイアン音楽界のグラミー賞と言われる「ナ・ホク・ハノハノ・アウォード」をご存知の方も多いと思いますが、今年度の受賞者だけを見ても、実にライアテア・ヘルム、デヴィッド・カマカヒ、メルビン・リーの3人が、コアロハの愛用者でした。

コアロハは1995年に創立され、今年ちょうど創立10周年を迎えたばかり。ウクレレ・メーカーとしては後発ですが、過去10年間にハワイ指折りのブランドとして、目ざましい成長を遂げたことになります。

前置きが長くなりましたが、今回は、通常ではまず目にする機会のないウクレレ作りの工程を見学できる、コアロハのファクトリー・ツアーをじっくりご紹介しましょう。


コアの小さな板を使って、キーホルダー作りも体験します

●日本語通訳とともに工場見学
ツアーではまず、コアの木のキーホルダーを作る、簡単なクラフト体験からスタートします。コアの木はハワイ原産の大木で希少価値が高く、コアロハのウクレレは全てコア製です。その小さな板のシェイプをサンドペーパーで整え、ウクレレの型を描き、チェーン部分を取り付けていきます。そして最後にコアロハのスタンプをしっかり押すと、出来上がり。ウクレレ作りの実習… とまではいきませんが、コアの板を実際に手にし香りを楽しみ、キーホルダーを作成する作業は、ウクレレ作りの片鱗を味わえる貴重な体験、もしくはウクレレ作りの疑似体験とも言えるかも? 完成したキーホルダーは、記念に持ち帰ることができます。


ウクレレの形が少しずつ整えられていく工程を見るのは楽しいもの

次いで、いよいよ工場見学に移ります。ツアーでは日本語の通訳を受けながら、ウクレレ作りの各工程の担当者から直接、そこでどんな作業をしているかの説明を受けていきます。まずウクレレの各パーツとなる板作りを担当するのが、ポールさん。単にコアの木と言っても、赤味がかったものがあったりオレンジ色だったり、ゴールドのような輝きがあったり。ポールさんは様々な違いを示しながら、ウクレレ作りのため、いかに適切な部位を定めていき板にするかという、興味深い話を聞かせてくれます。「僕の担当するのはウクレレ作りの素材の準備。半分は科学、半分は芸術に関わる範囲と言えるかもしれません」というポールさんの言葉に、深く納得してしまいました。


コアロハのウクレレのボディには、継ぎ目なし、コアの一枚板を使用することなども、ツアーでは説明

続いてはポールさんが整えた各部位の板を、ウクレレの型に合わせ、ざっくり組み立てていく作業を見学。担当のベンさんから、ウクレレの輪郭となる薄い板をいかに柔らかく、曲げやすくするか、どうすれば大人が乗っても壊れないほどのウクレレの強度が実現するかなどを、わかりやすく説明してもらいます。「ウクレレのボディに接ぎ目のない一枚板を使っている点も、コアロハのウクレレの特徴です」とも、ベンさんは強調していました。


コアロハ創立者のアルヴィンさん。ウクレレの仕上げ部分を担当しています

最後に、荒く仕上がったウクレレのボディやネックを機械で削り、最終的に完成するほか、細かな各パーツを接続していく工程を見学。最も繊細で要となるこの作業を担当するのは、コアロハ創立者であるアルヴィンさん。ネックの形を整えるだけに10段階以上の作業が必要である事実や、効率アップのため自ら機械を発案した苦労談、1995年前に初めて手の平サイズのウクレレを試作し、そのウクレレをモデルに独学しながら、フルサイズのウクレレ作りをスタートしたことなど、アルヴィンさんの話はまさにコアロハの歴史そのもの。ウクレレ作りの舞台裏を見学しながら、コアロハの誕生秘話までを学べるファクトリー・ツアーは、ウクレレ・ファンでなくとも必ず楽しめることウケアイです。


ツアー最後にはスタッフ総出でミニ・ライブも開催

●ウクレレ・レッスンも好評
さて工場見学の後は、アルヴィンさんファミリー&スタッフによる、即席バンドの演奏を楽しみます。実はアルヴィンさんは、元々ハーブ・オオタなど著名メンバーと共演する歌手だったという、多才な男性。作曲も手がけており、その作品が全米放映のCMソングに採用されたこともあるほどです。アルヴィンさんのオリジナルソング「ドリーム・コールド・ハワイ」を最後に披露していただき、楽しかったツアーの終了です。

なお今回は写真入りで紹介できませんでしたが、コアロハでは毎週火曜の夜19時30分から21時まで、ウクレレの有料レッスンも実施中です(予約制)。講師はウクレレ・マスターのゴードン・マークさん。初心者から経験者までを対象に毎回1、2曲を教えるレッスンで、費用は$10。1回限りの参加もOKなので、コアロハ愛好家ならぜひ、ファクトリー・ツアーと並んで、参加してみてくださいね。

 
Koaloha Ukulele
コアロハ・ウクレレ

住所:744 Kohou St. 
電話: 847-4911
日本語ツアー・スケジュール:毎週月曜、水曜、金曜の10時~11時(要予約。最低遂行人員6人)。
料金:$15(5歳?12歳は$10。5歳未満は無料)
ホームページ: www.koaloha.com

(森出じゅん)

コアロハ10周年記念パーティ
2005年8月1日に「ザ・ウィローズ」レストランにてコアロハの10周年記念パーティーが開かれました。会場ではウクレレのライブもあり、ハワイアン音楽だけでなく意外にハードな音色やリズムの曲を演奏していて、ウクレレの音色の幅広い魅力を伝えていました。

通称「パパ・コアロハ」でコアロハの創立者アルヴィン・オカミ氏は1995年にウクレレ奏者ハーブ・オオタ氏のすすめで4弦つきの全長17センチほどの小さなウクレレをつくったところからウクレレ作りをはじめたとのこと。通常、ウクレレ作りには30週間から60週間かかり、オーダーの場合は手元に届くまでに最低2-3ヶ月はかかるのだそうで、ウェイティング・リストがあるほどの人気。

「このウクレレから、全てが始まったんです」とお茶目な笑顔でミニチュア・ウクレレと一緒に挨拶するアルヴィンさんのもとには記念パーティーの間中、ウクレレ好きの招待客が集まってきて歓談していきました。息子さんのアレンさんとアルヴィンさんをはじめ、この楽しそうなファミリーに会いたい人は、ウクレレ工場を見学してみてください。

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