第7回 ハワイ大学2
ハワイ大学のアウトリーチ・カレッジのレイメイキング・クラスに参加した私。材料も渡され、いよいよ授業の始まりです。最初に先生から材料についての説明と、とにかく作業中は花に霧吹きで水を与え続けるように、とのこと。ここからちょっと長くなってしまって恐縮ですが、日本でも絶対作れるレイなので作り方を、細かく書き留めておきます。
1. 花の準備
今回はハク・レイ(数種類の花や葉を束ねていくタイプのレイ)なので、まずは、花を束ねやすいように(折れないように)準備します。基本は、花を茎の部分2〜3cmを残してカットし、花のガクや付け根などにフラワーアート用の針金を通します。針の中央まで通し、半分に折り曲げます。このままでもいいのですが、初心者向けに束ねやすいよう、針金と花の付け根、茎を一緒にフラワーテープで巻きます。その際にボリュームを出すためアスパラガスなどの葉を一緒に巻き込んでもよいとのこと。花の種類ごとに針金を刺し方が違うので、ここで教わった分を紹介します。
【ラン】花の下部の出っ張っている部分にさす。 | 【マリーゴールド、カーネーション】花の付け根の太い部分 |
【ブーゲンビレア】花(本当は葉)を3枚重ね、付け根の方で一度に通す | 【房状の木の実、小さい花】小さい実や花が房のようになっている場合は、針金を2つに曲げたあと、房の間に通してからテープを巻く |
【付け根の幅がなく、茎が細い花】針金を通す場所のない花は、2つに折り曲げた針金を添えて、テープで巻いてしまいます。 |
2. 葉の準備
葉は、パラパライなどのシダ類は5〜6cmの長さに切ります。幅の広い葉は、葉脈にそってタテに裂きます。その他、葉っぱは何を使ってもOKですが、使いやすい長さに切ってから使います。
3. ティの葉の準備
ティの葉は、花を巻き付ける台になります。まず、芯の部分を左の写真のようにとります。次に右の写真のように茎の部分を後ろに折り曲げ、霧を吹いたラウハラを2、3回巻き付けます。ラウハラの端は下に隠すようにします。
4. 巻き始め
まず、準備した花と葉を机に並べ、バランスを見ながらレイのデザインを決めます。並べ方が決まったら、まずは葉っぱ(何でもいい)をティーの茎を隠すようにのせ、根本をラウハラで1、2回巻き付けます。そこからはもう、自分のセンス次。自分で決めたデザイン通りの順番に、花と葉をバランスよく順番にラウハラで巻いていきます。その際それぞれに少し間を開けること。きつすぎると花きれいに一列に並びません。シダなどの葉は左右2枚ずつに、細く裂いた葉は、輪にしてリボンのようにしてもいいし、そのままピロンと出しておいてもおもしろいそうです。
注意点は、いつも同じ方向(上側)に巻きつけ、カマボコ型にしていくこと。花や葉は一列に並び、裏はいつでもラウハラしかない状態になっているのが正解。なれないと花も葉もどんどんずれていって、レイがねじれてしまうのです。また花にもラウハラにも始終霧を吹くこと。
途中、ラウハラが足りなくなったら上から重ねて巻き込んでいき、ティの葉の終わりまで来たら、端の仕上げをします。もう一本のラウハラを加えぐるぐる巻いた後、固結びにしてとめます。その2本のラウハラを3本になるように裂いて、今度は三つ編みにしていきます。10cmくらい編んだら、短いラウハラで端を結びとめます。もう片方の端はもともと茎を曲げて輪にしてあるので、そこにラウハラを通し、固結びした後、また三つ編みをして同じようにとめます。この三つ編み部分は、レイを結ぶひもになります。これで出来上がり。
最初私は、花を準備する段階ではすごく上手に、しかも早くできていて、先生からもほめられていました。しかし!「巻き」の段階になったら最低。花のバランスも最低。クラスで最も醜いレイとなってしまったのです。しかも集中しすぎて気持ち悪くなる始末。他の人のレイを見てみると・・・全然違う!何が違うかというと、「1. 色にきちんとバランスがある、2. 葉っぱも規則制のある入れ方をしてある3. キレイに巻いてある」のです。
どんどん、作り終えた生徒が帰って行く中、一人黙々と巻き続ける私(たしかロイヤル・ハワイアンでもそうだった)。そのうち先生も見かねて手伝ってくれることに。しかも帰りには、「レイの保管は、乾燥しないよう昔からティの葉に包んだのよ」と、レイをティの葉に包んでいただきました。帰る頃には、もう4時間近くたっていた・・・。ちょっと疲れました・・・
本当は花は一列に並ぶはず・・。あまりにひどい私のジグザグ型レイ。でも頭に乗っければそれなりに・・・? |
今回学んだことは、ハク・レイは身近な、それこそ庭や野に咲く花や草を使って素敵なレイが作れるということ。トロピカル・フラワーである必要はありません。地元の人は、庭に花を植え、時には山から花をとり、それを無駄にしないようにレイを作って、愛情のしるしとして人に贈るのです。そんな花を愛する気持ちを学ばせてもらいました。日本の花でももちろん作れるので、是非試してみてください。頭に乗っけなくても(変な人だと思われるので)、帽子の飾りや、リースとして使えます。ラウハラはデンタル・フロスで、ティーの葉の代わりに少し太さのあるひもでも代用できます。あとは色彩感覚と創造力の問題(私にはないらしい)。(Akiko)
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