第17回 カマニ
今回はホイケの余談として、ワークショップのトピックだったカマニナッツについて紹介します。
カマニは古代のチャントの中で神聖な木と謡われていました。現在では、モロカイ島でよく見られます。古来、家やカヌーやイプなどに使われていましたが、木材の密度が濃いので特に食器に活用されていました。花はオレンジのように香りがよいのでレイや布につける香料として使われていました。実は最初、ピンクがかった緑色から、きみどり色に、そして成熟すると濃い灰色がかった茶色に変わります。実の仁から抽出された油は、布を茶色く染色するだけでなく、防水にするために使われました。また、時折ククイの代用としてランプに活用されていましたが、現在では、ココナッツオイルや花から取った香料と混ぜてロミロミマッサージに使われています。種や葉、そして、樹皮は薬効があるとされていたため、その昔は、ヘイアウ<寺>の周りに植えられていました。
時代を問わず様々な形で生活に役立つカマニナッツの別の用途は、フラに使う簡単な楽器のようなものを作れることです。
【作り方】 1、実の周りは硬い表皮で覆われています。 水の中で15分間ふやかし、硬い表皮をはがします。長い時間ふやかすと、ナッツが柔らかくなりすぎるので注意します。 2、 完全に乾かした後、紙やすりでこすって表面を滑らかにします。まだぬれているうちにこすると汚れが付着してとれなくなる恐れがあります。 3、 汚れが取れて、表面がつるつるになるまでひたすらこすりつづけます。1個につき、2時間は必要です。 4、 ドリルで2つ穴を開けます。穴がナッツを貫通しないように、またナッツにひびが入らないように注意します。 5、 ヘアピンやくぎといった先の細いものを使って穴から中身を取り出します。空洞になるまで根気良く中身をほじくり出します。この作業も時間がかかります。 6、 穴に細い紐を通して出来上がりです。 ![]() ![]() |
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