編集部アヤ(以下アヤ):モク・オ・ケアヴェ・インターナショナル・フェスティバル日本大会でワヒネ部門のカヒコ優勝と総合3位入賞おめでとうございます。日本では初めてフラの競技会に出られたと聞いています。日本でハーラウを開いて5年になるそうですが、なぜ今のタイミングでフラ競技会に出場されたのでしょうか。
クムフラ・マイケル・カッイリプーノフ・キャノピン(以下クム): ありがとうございます。日本で教えるようになって5年がたち、自分のスタイルを生徒たちが理解してきています。生徒たちからの要望もあったし、そろそろ時がきたと感じたのです。
アヤ:フラをハワイで教えるのと日本で教えるのとは違いますか?
クム:違いますね。フラはハワイの文化です。ハワイの人たちは自分たちの文化としてフラを習い、生活の一部として一生つきあっていくものであり、次世代に継承していくものです。日本では、計画や目標を持って習っている方や、観光地ワイキキの雰囲気を味わいたいという方もいらっしゃいますね。でも、うちのハーラウの生徒はハワイの文化を習いにきていると信じています。
アヤ:クムは特にカヒコを教えることに情熱を感じていらっしゃると聞いていますが。
クム:アウアナもエンターテイメント要素が高くて楽しいですよ。でも、カヒコは歴史や背景をきちんと理解して伝えないといけない。そのリサーチや勉強も楽しいですね。パフドラムやイプ、そしてチャントで、ダンサーだけでなく自分もパフォーマンスに参加していると感じられるのもカヒコの楽しさです。日本に来て、カヒコを教えてほしいといわれ、最初は躊躇しましたね。私のクムに相談し、様子を見ながら生徒たちが理解できる範囲内で教えることにしました。
アヤ:クムがフラをはじめたきっかけを教えてください。
クム:高校を卒業し、大学に入るまでシアトルにいました。その時、ハワイ出身でハワイアンならフラを踊ってくれと言われ、踊れなかった自分をとても恥ずかしく思ったのです。半年後にハワイに戻ってすぐにフラを習い始めました。
アヤ:フラにとって大切なことは何だと思いますか?
クム:習った歌のコレクションを作るのではなく、その歌とどれだけコネクションを作れるかが大切ですね。
アヤ:そのためにクムは日本の生徒たちにどういう風に教えていらっしゃるのでしょうか?
クム:日本に住みながらハワイの景色や歴史の歌を踊るのは難しいと思います。ハワイになかなか来られない方もいます。そういう生徒に少しでも理解してもらうために、ハワイの景色の写真を撮ったり、ビデオを撮ったりして見せています。
アヤ:ハワイはクムにとって、どういう場所ですか?どういうところが好きですか?
クム:ハワイは心のふるさとですね。生まれも育ちもハワイなので、たまによその土地にも興味がわきますが、ここハワイは私の故郷で、土地も海も空気も人も食べ物も全てが大好きです。もちろん、今住んでいる日本も好きですよ。
アヤ:好きな日本の食べ物は何ですか?
クム:懐石料理はヘルシーだし、見た目も綺麗なので好きですね。あと、日本のイタリアンも上品な味付けで小皿で出てくるので食べ過ぎないのかいいですね。でも、ハワイアン・フードはハワイの方がおいしいかな(笑)。
アヤ:今日はどうもありがとうございました。11月のワイコロアでのモク・オ・ケアヴェ・インターナショナル・フェスティバルでの素敵なパフォーマンスと、日本でのフラの伝道を応援しています。
クム:ありがとうございます。
ハワイで人気ハーラウを持っていたのに、一大決心をして日本に渡ったクム・マイケル・カッイリプーノフ・キャノピン。文化の違いやフラに対する考えの違いで最初は大変だったと言います。今は日本の生活にもなじみ、フラを教えるのも楽しいといいます。たまに戻る故郷ハワイでは心からリフレッシュしているそうです。
衣装:ノアノア
ハーラウ・ケアラカパヴァのホームページ:www.kealakapawa.org
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