Special Interview: Maria Canale
素敵な著名人をじっくりインタビューするこのコーナー。今回は毎年ハワイで催されている、ハワイ訪問中のニーマン・マーカス専属ジュエリーコレクションを持つマリア・カナーレさんにインタビューしました。
ハワイで直撃インタビュー 第90回 ジュエリー・デザイナー、マリア・カナーレさん
ジュエリーは女性の憧れですよね。そのジュエリーを13才の頃に作り始め、その道で経験を重ね、独自のジュエリーコレクションを立ち上げた女性がいます。なんとも羨ましい話ですね? ハワイ滞在中の有名ジュエリーデザイナー、マリア・カナーレさんにアラモアナセンターの高級デパートメントストア、ニーマン・マーカスでインタビュー。ジュエリーデザインの真髄についてズバリお聞きしました!
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Myハワイ編集部(以下Myハワイ):マリアさんのブランドについて教えてください。
マリア・カナーレさん(以下マリアさん):マリア・カナーレ・コレクションはニーマン・マーカスでのみ扱っているコレクションです。メインストーンにフォーエバーマーク ダイヤモンド(125年の歴史を持つダイヤモンドの老舗ブランド) を使っているのが特徴です。
アール・デコ(ヨーロッパおよびアメリカ合衆国・ニューヨークを中心に1910年代半ばから1930年代にかけて流行、発展した装飾の一傾向)が主なインスピレーションとなっていて、ほとんどの商品はアール・デコの歴史が染み込んだような、クラシックダイヤモンドにモダンなテイストを加えた装飾となっています。
30年以上もジュエリーをデザインしていて、過去にはティファニーで20年、ハリー・ウィンストンや世界中の他の会社でも働きましたが、自分の名前でコレクションを出したのは実は今回が初めてなんです。
Myハワイ:ジュエリーデザインのコンセプトは何ですか?
マリアさん:女性たちが大切にしまっておくのではなく、毎日心地良く身に着けられるダイヤモンドジュエリーを作るということです。つまり、クラシックで美しい仕上がりでありながら、心地良く毎日着けられるということです。
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Myハワイ:ジュエリーを作り始めたきっかけは?
マリアさん:私がジュエリーを作り始めたのは13才の頃でした。ある日母が家に帰って来て言いました。「素敵なジュエリー職人に会ったの。この街に引越してきたばかりで、あなたに彼の見習いになってほしいんですって」と。
それで放課後に行ってみたのです。女の子だったら誰もがジュエリーを作ってみたいと思うでしょ? そしたらすごく楽しくて、それがきっかけでジュエリー作りを始めて、大学で金物細工を勉強しました。そしてニューヨークに引越してすぐにFIT(ニューヨーク州立ファッション工科大学)でデザイナーと一緒に仕事をするようになって、その時にこれが私の本当にやりたいことだとわかったんです。
実は私、日本の東京大学でひと夏、金物細工を勉強したこともあるのです。そこで、ずば抜けた才能を持ち、生涯一つの事にこだわりそれをやり通すという職人たちに何人も出会いました。彼らにとても感銘を受けたのですが、私自身はいろんな事をやってみたいとうのがわかっていました。だから私のデザインは幅が広いんです。
私のデザインは、コンサバティブから普遍的、または革新的なものまで。デザインが私に開放感を与えてくれるんです。でも、東京での経験は今でも職人さんとの接し方にとても役に立っています。職人さんの努力の有難みがよくわかるからです。これは私にとってはとても重要なことで、だから私は職人さんたちと深く関わりながら仕事をしていけているのだと思います。
丁寧に作られていないジュエリーをよく見かけます。高価なばかりで、本来の技巧で作られていないのですよね。私のコレクションの多くが手作りです。手作りの物のほうが生き生きとしていて、軽いし、着け心地も良いのです。だけど、今はこのような手の凝ったジュエリーを見かけることも少なくなりました。だからこそ私は「手作り」を残していけるよう試みているんです。
Myハワイ:今年のトレンドは?
マリアさん:今はほとんどの人がインスタグラムやツイッター、フェイスブックをやっていて 情報へのアクセスが自由自在なので、トレンドもたくさんありますね。でも、心に訴えかける作品を求めて私のところへ戻ってきてくれる人もいます。デザイン的には、私にとってはストーンがユニークさや美しさを表現してくれるんです。
現代人は世界中にアクセスできるので、ユニークで他にはないブランドを探している人もたくさんいますね。彼らは、ブランド物から少し離れようとしている気がします。そのほうが心地良いのです。ブランドにこだわるのではなく、彼らにとって 宿命的なジュエリーといえるものが、こだわりのブランドになるのですね。
私は、女性なら誰もがその人の象徴的な誰がみてもその人だけのものだと思えるようなジュエリーをひとつでも持つことは素晴らしいと思うんです。ハイエンドのジュエリーは、お値段も、良いものは1万ドルから10万ドルくらいするものがほとんどです。もっと高価なものもありますが、それでも女性たちは皆が持っているものではなく、自分だけのものを手に入れるためにはお金をかけるものです。自分の象徴となるジュエリーを持つことが良い例ですね。
商品作りに関しては、お客様と一緒に作ります。まずお客様に特別なストーンを提供し、そのストーンを飾る部分をそのお客様のためだけにデザインするのです。先日、ダイヤモンドの原石をいくつか入手しました。そのうちの1つは約30カラットだったのですが、それを購入したお客様の好みで好きな形にカットし、そのダイヤが入るネックレスを私がデザインしました。地球の石の誕生からお客様の体へと、とてもユニークな過程なのです。
Myハワイ:たくさんいるマリアさんの顧客の中で、セレブリティ(著名人)の顧客は?
マリアさん:セレブの顧客?たくさんいますよ。残念ながら今日はリストを持ってこなかったわ(笑)。代表的な方では、女優のジェニファー・ガーナーさんがそうですね。
[インタビューを終えて] ニーマンマーカスの自身のジュエリーコレクションに登場したマリア・カナーレさんの第一印象はソフィスティケートされ、聡明な大人の女性。Myハワイ編集部の質問にも終始穏やかな笑顔で対応してくれました。ジュエリーデザインについて語るマリアさんからは彼女のジュエリーに込める思いと情熱がしっかり伝わってきます。ジュエリーにはさほど興味がない筆者にさえも欲しいと思わせてしまう、マリアさんのハンドメイドのジュエリーは繊細で美しい。世界にたったひとつだけのマイ・ジュエリー素敵ですね。ニーマン・マーカスのマリア・カナーレ・コレクションの詳細はこちらをご覧ください。
◎マリア・カナーレ・コレクションの公式ウエブサイト: www.mariacanale.com
●ニーマン・マーカス
場所:アラモアナセンター中央海側
電話:(808)951-8887
営業時間:10:00-20:00 (月~金)、10:00-19:00 (土)、12:00-18:00 (日)
ホームページ(日本語):jp.neimanmarcushawaii.com
日本語公式Facebook:www.facebook.com/NeimanMarcusHawaiiJP
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