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ハワイ歩き方事務局
人気連載「ハワイで直撃インタビュー」

第33回 ウクレレ・マスター、ドクター・トレイさん

投稿者: ハワイ歩き方事務局 更新日:2011年05月26日

今回は、ジェイク・シマブクロを育てたウクレレ・マスターで音楽プロデューサーのドクター・トレイ(トレイ・テラダ)さんにインタビューしました。

ハワイで直撃インタビュー 第33回 ウクレレ・マスター、ドクター・トレイさん

ウクレレ・マスター、ドクター・トレイ

編集部アヤ(以下アヤ):トレイさんは素晴らしいウクレレの先生として知られていますが、ウクレレを弾くようになった、きっかけを教えてください。

ドクター・トレイ(以下トレイ): 僕は5才の時に両親に連れられYWCAでウクレレをはじめたんだ。最初は両親に習わされていただけなんだけど、色んなタレント・ショーに出場して賞を受賞してからウクレレを弾くことが本当に楽しくなってきたんだ。小学校の後半にはウクレレに夢中になっていたな。

アヤ:へえ、小学生ですでに賞を取っていたんですね。その後、影響を受けたウクレレの師との出会いなどはありましたか。

トレイ:20代前半でピーター・ムーンに習ったのが僕のウクレレ人生を変えたね。心の底からウクレレが大好きになったよ。ピーター・ムーンはハワイの往年のトップ・ミュージシャンだよ。今では、かけがえのないウクレレへと導いてくれた両親にとても感謝しているんだ。

ジェイクの先生

アヤ:トレイさんはジェイク・シマブクロのウクレレの先生としても知られていますが、ジェイクのお話を聞かせてください。

トレイ:ジェイクのような生徒は、今までもこれからも現れないと思うな。ジェイクが17才の時にウクレレを3年間教えたんだけど、スポンジのように色んなことをみるみるうちに吸収していったね。

アヤ:へえ…

トレイ:ある日、ジェイクにビートルズの「イエスタデイ」の曲を教えたんだ。Aコード(全ての音の中心となる音)をできるだけ使わないで弾くように宿題を出したんだ。Aコードを使うと、そこに頼りすぎて他のコードがあることを忘れてしまいがちだからね。そうしたら、次の日に電話をかけてきて言ったんだ。「トレイ、たぶん、できたと思うよ」って。そして、その場で弾いてくれたんだ。鳥肌が立ったよ。これは、僕にはできないね(笑)。

アヤ:そんなことがあったんですか。

トレイ:ジェイクを教えたことは、ウクレレを教える者として、とても良い経験になったし、僕は本当にたくさんのことを彼から習ったよ。彼はめったに現れることのない逸材だね。

アヤ:その後、ジェイクをミュージシャンとしてプロデュースすることになったんですね?

トレイ:そうなんだ。彼の「ピュア・ハート」というバンド時代とソロとして(㈱)ソニー・ミュージックジャパンインターナショナルからデビューした最初のアルバム数枚は僕のスタジオで作ったんだ。僕は、ジェイクのプロデューサーとして日本に一緒に数か月滞在したものだよ。ジェイクと一緒に日本で生まれて初めて雪を見たんだよ。今でもジェイクとは、とても良い友達なんだ。

アヤ:長いお付き合いなんですね。

 

マイラニとドクター・トレイ

トレイ:ジェイクは初めて会った時からアロハに溢れていたね。彼のライブに行くと、親友がもう1人増えた気持ちになるだろう? それもジェイクの大きな魅力の1つだね。彼は世界中の誰も見せることのできないウクレレ演奏ができるし、抱えきれないくらいの愛を与えてくれるんだよな。

アヤ:そうですよね。ジェイクのライブからは、なんともいえない温かさを感じて、元気になりますね。

トレイ:最近、ジェイクの真似を上手にする人は多いけど、彼の演奏スタイルと人間性はジェイク自身のもの。素晴らしいウクレレ・プレーヤーになりたいのなら、自分のスタイルを探すべきだと思うな。

アヤ:なるほど。技術だけ真似しても、ジェイクのようになれないということですね。トレイさんは、現在はどのようなミュージシャンの音楽プロデュースを手がけていますか。

トレイ:ハワイのグラミー賞と言われるナホク賞で女性ボーカリスト賞を受賞したハワイアン・シンガー、マイラニの音楽プロデュースをしているよ。彼女のプロデュースに関しては、総合的に手がけているので、マネージャーとレコーディング・エンジニアとバンドのウクレレ担当も兼任しているんだ。忙しそうだろう(笑)。それから、僕はここ(カネオヘにあるトレイのスタジオ)でいろいろなハワイのミュージシャンのアルバムをプロデュースしているんだ。

アヤ:トレイさんはウクレレの先生として、他の先生と教え方が違うように聞いていますが。

トレイ:世界中には、たくさんの素晴らしいウクレレの先生がいるけど、僕がどうして他と違うと言われるかはたぶん音楽プロデューサーであり、レコーディングをするエンジニアとして、細かい音を聞き分けるからだと思うな。完成された音楽として間違いをみつけるのが僕の仕事なんだ。初心者でも音階でなく音楽を弾けるように教えることを心がけているよ。だからウクレレを教える時も音階を弾くようには教えないんだ。僕自身の経験で、7才以下には教えないんだよ。その年齢で音楽を理解するのは無理だと思うんだ。

アヤ:お勧めのウクレレを教えてください。

トレイ:お勧めのウクレレ・メーカーはカニレア(Kanile’a)。最近使いだしたんだけど、こんなに素晴らしいウクレレは今までに見たことがないね。ぱっと見にはわからないけど、細かいところにとても気を配っているんだ。音が良く響くようにウクレレの中側に小さな凹凸を作ったり、フィンガーボード(左の指で押さえる場所)がカーブになっていて、指がそいやすいんだ。

アヤ:なるほど。今後はどのようにウクレレの活動を展開していこうと考えていますか?

トレイ: ウクレレはソロの楽器としては世界中でポピュラーだけど、まだバンドの楽器としてはポピュラーではないよね。ウクレレは、他の楽器の良さもさらに引き出せる楽器だと僕は思うんだ。それが僕の目指すところなんだ。このキュートな楽器、ウクレレで世界中の音楽に影響を及ぼす音楽家になりたいと思っているよ。

アヤ:ありがとうございます。それでは、最後に日本の読者へメッセージをお願いいたします。

トレイ: 日本ほど世界中の人々に愛されている国はないんじゃないかな。地震のときも、起こったことをきちんと受け入れ、文句も言わずに健気に前を向いている姿が世界中で感動を呼んでいるよね。僕もできるだけチャリティー・イベントに参加するようにしているよ。ハワイからの義援金が一刻も早く日本の被災者の手元に届くように願っています。 僕が人生で難しい局面にぶつかった時、いつもウクレレが僕を救ってくれたんだ。ウクレレを弾くだけで違う世界に連れていってくれる。たぶんハワイにね(笑。日本の皆さまにもウクレレが少しでも役に立ってくれたらと思っています。

衣装:ノアノア
ドクタートレイのホームページ:http://www.doctortrey.com/


 (2011年5月更新)

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