爽やかな笑顔で編集部を訪ねてくださったのが、第60代桜まつりの女王に選ばれたばかりのエリン・美恵・ヒイレイアロハ・森本さんです。中学校の先生のエリンさん、お仕事の後に、わざわざ編集部を訪ねてくださいました。
編集部: エリンさん、はじめまして! このたびはおめでとうございます。まずは自己紹介をお願いします。
エリン:はじめましてエリン・モリモトです。。私は日系アメリカ人で、5世です。ハワイの中学校でランゲージ・アートの教師をしています。
編集部:桜祭りのコンテストはいかがでしたか?
エリン:日本の歴史や文化を勉強する授業を受けたのですが、それはまさに驚きの連続でした。たとえば生け花、太鼓、魚拓(!)、茶道など。このような日本の伝統文化を学ぶことは大変でしたが、私たち若い世代の女性にとってはとても面白い経験ができたと思います。
編集部:このコンテストはかなり前から応募が始まるんですよね?
エリン:はい。応募は8月の終わり頃から始まり、9月から応募者が全員日本文化を学ぶ授業を受け始め、3月に行われるコンテストまで毎月さまざまなボランティア活動などにも励みます。
編集部:それは大変そうですね。そんな難しそうなコンテストに、エリンさんが応募しようと思ったきっかけは?
エリン:そうですよね(笑)、私も自分がコンテストに応募するなんて考えたことはありませんでした。ちょうど昨年、私は大学院を卒業したんですが、そのときに大学院の先生が私にコンテストの応募書類を渡して誘ってくれたんです。そのときに、自分自身のルーツである日本のことを十分知っているわけではないし「自分自身について見つめるための良い機会をもらえたんだ、応募すべきだ」と思ったんです。
編集部:エリンさんが応募すると聞いて、まわりの反応はいかがでしたか?
エリン:家族も友達も、ずっと私のことをサポートしてくれました。たとえば、私は大勢の前でスピーチすることが苦手で何度も練習をしていたのですが、そんなときに「自分を信じて!」「自信を持って!」といつも励ましてくれました。
編集部:あの優雅なスピーチは、まわりの人の心強いサポートがあって身に付いたものなんですね! では他の応募者たちとはどんな関係でしたか?
エリン:ある人は自分たちの文化に強い興味を持っていたり、ある人は自分自身をより成長させたいと思っていたり。このコンテストで出会った彼女たち全員に、強くインスパイアを受けました。それに彼女たちととっても仲の良い友達関係になれたことをとっても嬉しく思います。コンテストが終わった今でも彼女たちとは連絡を取り合っているんですよ。 編集部:それはステキですね。ではコンテストの中で1番印象に残っていることは何ですか?
エリン:最初にお話したとおり、日本の文化を学ぶクラスはどれもとっても印象深いものなので、1つを取り上げることは難しいですね。あえて思い出に残ることを挙げるとするなら、コンテストの最中にハワイシアターにある芝生の上で、みんなでお弁当を食べたことですね。応募者たちがみんなキレイにお化粧したままで(!)、でもとってもお腹がすいていたのでそこでお弁当を食べたんです。コンテストの開始前だったけれど、みんなと一緒にたくさん笑って楽しむことができました。このリラックスタイムがあったから、後のコンテスト本番でもいいパフォーマンスができたんじゃないかなと思っています。
編集部:今後は桜祭りの女王として、コミュニティの代表となってさまざまな都市を訪ねたりするわけですが、若い世代の女性リーダーとして何が大切だと思いますか?
エリン:人の話に耳を傾けることができる人が、良いリーダーなんだと思います。そうすれば、自然とそのリーダーにまわりの人がついていき、良いチームを築くことにつながると思うんです。
編集部:では桜祭りの女王としての目標は何でしょうか?
エリン:コンテストを通して学んだ文化を地域の人々に伝えていくことです。このコンテストの良いことは、コミュニティに日本の文化を紹介したり経験する機会を提供できることです。そして私のように若い日系女性たちがどんな人間なのか、ということも伝えていければいいなと思っています。日本文化といえば、私日本食が大好きなんですよ! 日本文化を学ぶ授業の後で、みんなでご飯をよく食べに行きましたよ。1番好きなのはしゃぶしゃぶです!
編集部:そうですか! 日本でもしゃぶしゃぶは人気ですからね。お気に入りのお店は?
エリン:「一力」というレストランです。
編集部:ではハワイで1番好きな場所は?
エリン:コオラウ山脈です。山からはハワイのあらゆる場所が見渡せて、ハワイで1番きれいな景色だと思っています。そしてもう1つは、私の祖母が住んでいるヌウアヌです。一面に緑と花が広がっていて、とっても大好きなんです。
編集部:エリンさんのモットーを教えてください。
エリン:中学校で先生として生徒たちにいつも言っていることは「自分で自分を信じること」。生徒たちは自分がどんな人間なのか、自分自身を見失ってしまったり迷ってしまう年頃です。でも繰り返しこの言葉を言うことで、今の自分に自信を持てるようになるんですね。これは私自身にも同じように言えることだと思っていますし、「決してあきらめない!」ということも言い聞かせています。
編集部:本当にいくつになってもその言葉は大切だと思いますね。それでは最後に日本の読者のみなさんにメッセージをお願いします。
エリン:日本のみなさん、はじめまして。昨年の東日本大震災のニュースとそこからの復興への日本のみなさんの努力には、ハワイに住む私たちも感銘を受けています。そして10月には日本を訪ねて皆様とお会いできることをとても楽しみにしています。
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